公開講座「『生きて働く』文法とはどのようなものか?」のお知らせ
次回の第142回全国大学国語教育学会 東京大会(オンライン)において、「『生きて働く』文法とはどのようなものか?」というテーマの公開講座を実施します。日程は5月14日(土)の14:00~17:00です(学会全体の日程とは異なりますのでご注意ください)。公開講座と銘打っているとおり、学会員でなくても、無料でご参加いただけます。以下、概要と、申し込み方法をお知らせします。
公開講座「「生きて働く」文法とはどのようなものか?」は5月14日(土)14:00-17:00に開催します(学会全体とは別日の開催です)。Zoom参加のお申し込みはGoogleフォームから。YouTubeLiveは申込不要。
— 全国大学国語教育学会研究部門 (@jtsj_zkdg) 2022年5月10日
申し込み・詳細はこちら▶https://t.co/GrNvsx65Zo#jtsj #文法教育 pic.twitter.com/TGTjwlNr21
概要
今次の学習指導要領で、文法を含めた知識事項が他の領域に「生きて働く」ことが求められるようになりました。しかしこれまでにも、文法を暗記の時間でないようにしよう、「書くこと」や「読むこと」に生きる内容にしよう、という取り組みはくりかえし行われてきました。
そうだとすれば、新しいキーワードが現れたからといって、ことさらにこれまでとの分断を強調するのは得策ではありません。むしろ、これまでの文法教育にはどのような成果があるのか? あるいは、それでも課題として残っていることにどういうことがあるのか? ということをしっかり確認して次の一歩を踏み出した方が、有益な議論になるのではないかと考えています。この公開講座では、登壇者そして参加者のみなさまとの議論を通して、その一歩を踏み出すきっかけを得たいと思っています。
登壇者紹介
(1)山室和也先生(国士舘大学)
昭和30年以降において、他領域と文法との関連を考えた論者の議論を参考にして、「生きて働く」文法の方向性を模索します。今回はとくに佐伯梅友、永野賢、北原保雄の議論を参照することで、いわゆる学校文法という「普遍」に対し、各論者が独自の内容(特殊)をどのように入れ込もうとしたのか考察します。
(2)勘米良祐太(武蔵野大学)
橋本文法が定着した経緯を明らかにするために、明治・大正期の文法教育に対して何を加除しようとしたのかを考察します。明治・大正期においても、他領域に資する文法の重要さは指摘され、目指されていました。それにもかかわらず橋本文法が定着したのはなぜかを考えることで、学校文法について議論するための前提を明らかにします。
(3)三國先生(公立中学校)
ご自身の実践に関する省察を行うことで、具体的な「生きて働く」文法への方向性について考察します。「品詞論における学び合い」「文法を『描く』」など、ご自身の魅力的な実践をご紹介いただきます(文法教育におけるICT活用の実例も含む)。これを通して、文法学習を「生きて働く」ものにするための可能性について考察します。
申し込み方法
Zoom、YouTubeLiveのいずれかの参加方法があります。
(1)Zoom
登壇者と直接やりとりができます。以下のGoogleフォームからお申込みください。
(2)YouTubeLive
視聴メインになりますが、申し込み不要でご覧いただけます。
そのほか、学会のtwitterもあります。
(3)学会研究部門twitter(随時更新)
おわりに
先日、登壇者のおふたりと打ち合わせをしたのですが、そのときのお話を伺ってすでにわたしは楽しいので、やってよかったと思っています。←
土日の時間にはなりますが、参加者のみなさまのご質問・ご意見も伺いながら、今後の文法・知識事項の指導について考えていければと思っております。ぜひみなさまご参加ください!