めらブログ

国語科の文法教育、作文教育、そのほか教育に関すること。ブログ名をすこし変えました(本名がずっと出るのがはずかしくなって。。。)

第2回「教科教育史研究会」のおしらせ

 熱い宣伝です。(何

 

 来たる3月28日(日)、自分が主催のひとりである「教科教育史研究会」の第2回研究会(Zoom使用)があります。

 

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 発表者はわたしです。「なぜ、いま、文法教育史なのか?」というタイトルで、国語教育史(とくになぜ学校文法の教育史)を、なぜ論じる必要があるかについてお話しする予定です。また研究のモデルケースとして、自分の博論の内容もすこしお話しする予定です。

 

 ものすごくかいつまんでいうと、わたしはいまの文法教育の問題(暗記主義的な指導法になってしまうとか、言語活動と結びついていないとか)は、橋本文法のせいではなく、学校における国文法指導がもっている構造的な問題だと考えています。それは、橋本以前にも「暗記でない文法」「他の領域に関連する(=実用的な)文法」の必要性を主張する声が多くあったからです。しかしそれらの取り組みは、また別のさまざまな困難を抱えており、結果としてうまくいきませんでした。橋本が、これらの取り組みをまったくふまえていなかったとは考えられません。橋本は無理解によっていまの学校文法の内容(の一部)を提唱したのではなく、むしろわかっていたために「あえて」「実用的でない」文法の内容を示した可能性が高いです。そうだとすれば、橋本がここで直面した「文法」と「実用」に関する課題とはどんなものだったのかを考察する必要があります。この課題を無視していては、わたしたちは「橋本以前」の段階にとどまってしまうかもしれないからです。これがわたしが文法教育史の研究をしている理由です。

 

 当日は上記のようなお話と、実際に橋本以前にどんな取り組みがあったのか(そしてどんな課題があったのか)について発表できればと思っています。そしてそこから、これからの学校文法を考える糸口についてディスカッションできればと思っています。ご興味のある方、ぜひご参加ください。

 

↓参加は以下のフォームから

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